宝石と一言でいっても様々な種類がありますが、ここでは最もポピュラーなダイヤモンドを例にいくつかポイントを説明したいと思います。
■レタッチでこんなに変わるダイヤモンドの表現
それでは早速参考画像をみてみましょう。
- 画像A
- 画像B
今回の撮影で使用しているジュエリーはイミテーションダイヤモンドです。
画像Aは撮影したままの状態です。(ダイヤモンド部分のカットはしっかりとラウンドブリリアントカットですし1000円の指輪にしてはかなり良い出来です。)これを画像処理によって画像Bまで仕上げます。
どうでしょうか。イミテーションダイヤが見違えるように綺麗になりました。それでは画像処理のポイントをお話する前に、そもそも良いダイヤモンドとはどのようなものなのかを簡単にまとめておきます。
■知っておくといい!ダイヤモンドの4C
被写体の特徴を知っておくと完成画像のゴールがより明確になるので、撮影や撮影後のレタッチもスムーズに進めることができます。
ここでは「ダイヤモンドの4C」を頭の片隅に入れておくとよいかもしれません。
ダイヤモンドには 品質等の評価基準である4C があります。
- Carat カラット(重さ)
- Clarity クラリティ(透明度)
- Cut カット(研磨状態)
- Color カラー(色)
各要素の頭文字に「C」がつくことから「4C」と呼ばれています。
撮影や画像処理はこの4点を意識してすることになるのです。
■レタッチで抑えておくべきポイント
上記の「4C」を念頭にレタッチをしていくことになりますが、抑えておくべきポイントは主に下記2点です。当たり前のことですが細かい作業をしているとついうっかりしてしまうこともあるので常に気をつける必要があります。
POINT1. Contrast
コントラストを上げる。
品質の良いダイヤはとても強く輝きます。写真で輝きを表現するには白黒の濃淡の差が大きくつけると効果がでてきます。
上の比較画像をみれば一目瞭然ですが、白と黒の差が大きいと人は輝いていると認識するので、画像処理の際はPhotoshopで宝石だけ別に選択範囲を作成し、コントラストを強くしていきます。
POINT2. Color
ダイヤモンドの色を気にして下さい。
4Cのカラーで最も評価が高いのはDカラー(無色)ですが、Dからアルファベット順に有色となり黄色くなっていきます。(詳しくは宝飾専門のサイトをお探し下さい)
つまりカラーの良いダイヤを撮影しても、画像処理で黄色く仕上げてしまっては台無しになってしまいます。Photoshopのカラーピッカーでダイヤの色を測り、正確な色を再現してあげましょう。
■ジュエリー撮影を考えている方へ
いかがでしたでしょうか。今回はダイヤを例にあげましたが、ブルーサファイヤやルビー、真珠など他の宝石にも市場価値の高い希少な色や輝きがあります。
その点を理解をする、着地点を把握した上で撮影や画像を進めると、美しい宝石に見合った写真を仕上げることができます。
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